高耐防水(IP67)と完全防水(IP68相当)の違い

高耐防水(IP67)と完全防水(IP68相当)の違い

当社取扱いLEDテープの保護等級IP67とIP68相当の違いについての解説です。一般的にIP67は防塵・防水加工、IP68は完全防水加工となりますが、それぞれにメリットが存在するため使用用途によって適正が異なります。以下よりIP67とIP68を比較して紹介していきます。

保護等級 IP67 IP68相当
構造 ip67の構造

テープ周囲を厚みのあるシリコンで圧着成形しています。圧着工程は専用の押出機を使用してテープとシリコンを機械のライン上に同時に流して加工を施します。厚みがありテープ本体と一体化したシリコン保護テープが出来上がります。

ip68の構造

テープ周囲をシリコンで隙間なく充填して完全に覆っています。テープ内部は専用機により均等にシリコンが注入されテープを保護します。これによりテープ本体の回路や部品には水が一切入り込まない構造になっています。

性能 ip67の性能

厚みのあるシリコンでしっかりと保護されており、埃や強い雨がかかる屋外、厨房などの水回りでも十分に使用できます。厚みがあり強度に優れている一方で、内部に空間を設けているので水の侵入を完全に防ぐことはできません。ただし、内部に空間を設けたことでLED点灯時に発生する熱を緩和しています。

ip68の性能

内部がシリコンで完全に密閉されているため、水中に沈めたり、常時水に晒される環境でも問題なく使用できますが、電気的な耐久面ではIP67に若干劣ります。このため、サウナ防水タイプは光量を低くすることで熱を抑制し、高温環境でも点灯を可能にしています。

美観 ip67の美観

シリコンの透明度が高く、美観性に優れています。点灯したLEDははっきりとその光を鮮やかに表現します。

ip68の美観

完全シリコン充填により透明度が劣るため、点灯・非点灯を問わず若干白みがかった見た目になります。

加工 ip67の加工

購入時に指定された長さでご用意できます。

ip68の加工

配線加工は行えません。規定長(10m)のみのご用意となります。ただし、両側から配線が出ているので、中間などカットラインのある任意の箇所でカットし、末端に防水処理を施すことによって2本で使用することはできます。

総評 ip67の総評

多くの場合、防水として要求される屋外設置、屋内設置の水・油・埃はIP67で十分に対策できます。透明度が高く、長さの自由度もあります。

ip68の総評

どうしても水中に沈めたい、サウナで常に高い湿度に晒されているなどの特別な環境でのみIP68相当のどちらかを使用して下さい。

テープライトはIP20~IP68までの保護等級があります。保護種類に関しての説明は保護種類についてを参照下さい。